
‡ A street corner encounter ‡
「んーこれもいいなぁ…」
「…今は買い物じゃないぞ…」
息抜きをしようといったのはの方からなのに、
何故かレインの手には数個…紙袋を持たされている。
散歩に出かけたつもりがいつの間にかのショッピングに付き合わされているのだ。
(まったく…こいつは…)
レインは頭を悩ませていた。
「おい、。買い物は終わっ…………おい」
呼び掛けようと思った時には彼女の姿がそこにはなかった。
「………………またか…」
》》》
「あれ…?レイン〜」
がパートナーの存在がいないのに気付いたのはレインが見失ってから少し時間がたった時。
レインと同じく辺りを見渡しても相手を見つけれなかった。
(ったく…レインったら迷子になって…)
どうみたって回りに気がつかないのせいなのだが
…本人がいたら絶対反論されるだろう。
「…ん?これ…可愛い…」
が回りを見ているとぽんっと肩を叩かれる。
振り向こうと首を後ろに回すと同時に視界が暗くなった。
「ん?」
「何してんだ…」
「…この声…ウィル?」
隠されていた視界をあけると、ウィルが呆れた顔でこっちを見ていた。
視界を隠していた原因は帽子だったみたいだ。
「なんでウィルがいるの?ハンナは…?」
「お前ら二人と一緒にするなよ。俺だって一人で出かける」
「…私は一人でいいのにレインがいくってきかないんだもん…」
「で…今日もまた迷子か?」
あえて誰かとは聞かないウィル。
それほどまでにこの二人は出かける度にこうなっている。
「…んで、この帽子は何?」
「あ?…まぁ、近くに丁度いい子供がいたんで被せてみた」
きょとんと見上げるに咄嗟に考えた理由をいう。
本当は違うのだが。
子供という言葉にムッときたのかウィルが被せた帽子をグイッと押し付ける。
「じゃ、私は子供じゃないから返す!」
「…素直に貰っとけ。のために買ったんだからよ」
「…ぇ?」
押し付けた帽子をウィルは受け取りくるっと回したあとまたにぽんっと被せる。
二度目はもただ帽子に手を置いた。
(ウィルが買ったんだ…)
自分のために買ってくれたといった言葉に不思議と幸せな気持ちになる。
にこりとがウィルに微笑むとウィルも満更ではないかのようにプイッと目線だけをずらす。
恥かしさからきたのか。
だが、そんなピンクな雰囲気に黒い影が。
それにいち早く気がついたのはウィルだった。
なぜかは…は背中を向けている状態、ウィルは正面にいる状態だからだ。
つまり近付いてきた人の不機嫌さがわかってしまう。
ウィルが自分の後ろに目がいっているのをみて、も上半身だけを軽く向けた。
その瞬間゛ヒィッ゛と声が裏返った。
「…テメェ…いい加減にしろよ…」
疲労感たっぷり、不機嫌オーラ全開のレインがしっかりとした足取りで向かって来る。
回りにいる人はちょっと引いている。
ウィルもかなり嫌そうな顔をしていた。
「いっつもフラフラしやがって…俺に恨みでもあんのか!なんだ!いってみろぉ!」
「ひぇーー!!!ごめん!」
「心配したんだ…ってなんでウィルが居るんだ…?」
やっとウィルに照準を合わせた。
探していたを見つけたあまりに彼女以外視界にはいってなかったのか、
はたまた最初からウィルの存在を否定していたのかわからないが。
の近くにウィルがいるという真実がレインの不機嫌指数を上げているのだった。
「、いないと思ったらウィルに捕まっていたのか…それなら仕方がないな〜」
「レイン…口調おかしいから…!」
「ちげぇよ。迷子になってたから構ってやってたんだ」
「ウィルには聞いてない」
ウィルが関わっていると思うとかなり人格が変わるレイン。
ウィルの話をまるで無視し、必死にから引き離そうとする。
だが、黙って見ているウィルではない。
素早くの手を掴み引き寄せる。
レインが゛あ!゛と声を出した時にはを抱き抱えてニヤリと笑いを浮べたウィルの姿が。
また、それも様になっていて尚更レインの不機嫌が上がった。
「オィ、ウィル!テメェ…!」
「おいおい、口調がヤベェぞ。…まぁ、俺の不機嫌はコイツで許してやる」
「ぇえ!!?」
どうやらウィルのほうもちょっと無視をされていたことに腹が立ってたらしい。
を世間でいうお姫様抱っこをし(それをみた瞬間のレインの顔はかなり怖い)去る。
゛ちょっ、ウィル!!?゛と咎めるを無視しすたすたと街を去って行く。
その様子を唖然としながらレインはみていた。
「…はっ!!?」
(夜までには帰ってくるんだぞ…!何もないように…)
何を祈っているんだ。
》》》
「なんなのよ…ウィル」
「アイツがいると五月蠅いからな…」
一方連れさられたはウィルと一緒に公園のベンチに腰を落ち着かせていた。
「はぁ…帰ったらまた何か言われそう…」
「おう、言われてこい」
「ウィルて本当に薄情者だよね〜」
「俺がアイツに言っても無視するだけだろ」
「確かに…」
レインの印象はウィルにとって最悪としか見てないようだ。
だいたいウィルがこんな大胆行動をとったのは理由がある。
何かと邪魔をするレイン。そのおかげでまったくと二人っきりになる時間がない。
そんなことを考えてフラッと外を歩けば考えていた人物がいるのだ。
これはチャンスというかのように声を掛けたのだ。
「でも…」
「あ?」
「たまにはいいかもね…こういう穏やかなのも…」
家に帰れば心配してくれる人がいる。
だけどたまにはゆっくりと羽を伸ばしたい時もある。
…特にウィルとなら尚更。
「ま…たまにはな…」
ふっと微笑み買った帽子を被っているの頭に手を乗せて引き寄せる。
まるで恋人同士のような雰囲気を漂わせて…
‡ お ま け ‡
「ただいまー」
「ーーー!!」
「!!?怖いから!」
「何もされなかったか!ウィルの野郎、手を出す行為はしなかったか!」
「するかっ」
(ばし/がレインを殴った音)
「傷物にしたらただじゃおかねぇからな…!」
「…はぁ…」
しばらくの間、レインがに対する過保護さがレベルアップしたのは言うまでもなかった。
》》
かなり長くなった…。
まぁ…待たせてしまったお詫びもかねて!
芳様のリクエストでした!
最初、レイン夢希望かなあ(笑)と思ったのは内緒です(ぁ)
最初のリクエストということで気合いもいれちゃいました!
ありがとうございました!
【 ‡ A street corner encounter ‡ 】
和訳 : 街角出会い
2007/11/09