アシュタルは寝ていなかった。
何かしら嫌な感じがして、まったく瞳が閉じない。
それに腕の中で眠るのことが心配で視界から離したくなかったのだ。
(次に見たときはいなかった・・・それは嫌だからな)
だが、少しずつ、見知らぬ気配が近づいてくるのを感じていた。
自分の主は夢の中。・・・緊張感がなさすぎだ。
そして、一歩ずつざざっと音がアシュタルたちのいるテントに近づいてくる。
がさっと、そこの入り口は開かれた。
「・・・ィさん・・・ルーディさん」
「ん?誰だよ・・・こんな夜中に」
聞きなれない声に起こされる言葉にこすりながらもルーディは目を覚ます。
アシュタルの目は来た人物・・・司祭の伝言役を見た。
笑顔を絶やさないが・・・その中・・・心の中はとてもじゃないけど読めない。
アシュタルは気づかず腕に閉じ込めているの体をぎゅっと抱いた。
「カーヴ様にいわれてお迎えにあがりました。水竜様が静まったそうです」
そう伝えると急いで出発の準備をさせた。
・・・そのときからずっときた人物はアシュタルの腕の中の人物を見つめていたことを、
アシュタルは少しながら気にとめながら・・・。
+++
「なぁ、ネロ達にあいさつしていかないと」
「それはならぬ。バロウズがおだやかなのは限られているからな」
お世話になった人たちにも挨拶ができないまま、ルーディたちはバロウズを渡っていた。
ルーディは思い出したようにいったがその答えはカーヴによって消されてしまった。
「もうすぐ支流をぬけるぞ。その先が大河バロウズだ」
(許せ・・・こうしなければ大河は静まらぬのだ・・・)
「ん・・・」
「・・・目が覚めたのか?」
アシュタルの腕の中で動く気配を感じる。
どうやら、が目が覚めた様子でまだ覚醒しきってない目を細く広げた。
だが、まだ疲れているのとちょうど川の揺れる心地よさでまた夢の世界に誘われている。
アシュタルも無理はさせてはならないと思うのか無理に起こそうとはしなかった。
さして皆を乗せた船は”激流の大河【バロウズ】までたどりついでいた。
激流と呼ばれる姿はそこにはなくいたって穏やかな流れだった。
しかし、大河の中で何かが起こっていると少しだがアシュタルは感じていた。
その目線は深い激流を指している。
急いでを揺すり起こす。
きっと、この舟の上で何かが起こる・・・何かそう感じるのだ。
「、目を覚ませ。さすがに何かあったときは・・・」
「君、女の子に対して無理強いはいけないよ?」
を起こそうとしていた手は第三者の手によって阻まれた。
その手はさっき呼びに来た男・・・そして今まで舟をこいでいた男の手だった。
ただえさえ気に食わないと思っていたやつなのに、
さらに愛しい女に触れているというところにアシュタルの機嫌は一気に低下していった。
「・・・貴様、に触るな」
「・・・へぇ、さんっていうんだ・・・。だけど何かあるんだろう?僕が彼女を支えてあげようか?」
「心配無用だ。さっさと・・・正体を現したらどうだ?」
「・・・へぇ、意外に頭の回る人もいたんだ・・・」
「これでよいのだな?ヴァン殿!」
さっきまでとアシュタルに向けていた彼はカーヴの一言によってその身にまとっていたマントを脱ぎ捨てた。
ばさっと脱ぎ捨てたその姿に、ルーディとレイシィは驚きを隠せない。
いきなり出てきた男に食って掛かる。
「な・・・どういうこと!!?」
「お前・・・何者だ!?」
「ルーディ見ろ!」
何者と問いかけるルーディに対してアシュタルはさっきから気になっていたバウロズを見ろとさした。
それと同時に川面が唸りをあげはじめた。
その光景にただカーヴは祈るように杖を掲げる。
「来るぞ!」とアシュタルが警戒態勢をとり同時にを抱える。
その振動でようやく閉じていた目が開いた。
「アシュタル・・・?」
「!?起きたか。大変だ、水竜【アクア・サーペント】がこっちに向かってくる」
「・・・水竜?」
「こっこれは・・・っ」
が目を開けたと同時にカーヴも驚きの声を上げる。
だが、その後の言葉が発されることはなかった。
水竜は彼に向かって口を広げ噛み砕いた。
あまりの光景にルーディとレイシィは真っ青になる。
それをあざ笑うかのように水竜の上に乗ったヴァンと名乗る青年は何事もなかったように
「彼は用済みなんでね・・・余興の邪魔だから消えてもらったのさ・・・そしてそこの男」
「・・・俺か」
ぎっとにらみつけられたアシュタルは返事を返す。
だが、ヴァンの視線はアシュタルではなく・・・腕の中に抱えられているを見つめていた。
彼女を見たヴァンは顔が綻ぶ。
「様、あなたはこちらに来てもらいます。・・・あの方のご命令なんでね」
「!!?ヴァン、あんたそろそろあきらめなさいよっ!」
アシュタルはその会話で夜の出来事を思い出した。
ヴァン・・・どこかで聞き覚えがあると思ったらの口からでてきた名前だ。
執着に追ってくる無色の派閥・・・きっと彼もその中の一人だろう。
「・・・まぁ、様はゆっくりと取り返すからいいけど・・・
ルーディ、楽しませてくれよ!!さぁ・・・受けろ!水竜の裁きを・・・!!」
【大海の叫び(ラフ・ウェーブ)】とともに水竜が放った激流が襲う。
空中に投げ出された4人だが、アシュタルとの咄嗟の召喚術【盾持つ風神】によって保たれている。
「・・・水上はきついよ・・・アシュタル・・・」
「確かに・・・不利だな」
「、アシュタル!!待ってくれ・・・!!ネロ達が大切にしている水竜を倒さないといけないのか・・・?」
「何を言っている?奴を倒さない限りバロウズは渡れんぞ」
「・・・んー」
確かに<大河の子ら>が大切にしている水竜を倒すのはどうしてもしたくない。
だが、アシュタルの言うことも一理ある。
しかしこのままでは渡れない。
だが、水竜をみてはなぜか違和感を感じる。
「フフ・・・さぁどうするんだい?ルーディ・・・!?」
「お父さん!!あれ!ルーディさんたちだっ!」
「<大河の子ら>か・・・せっかくの舞台に無粋な闖入者が・・・っ!」
「違う・・・!!」
<大河の子ら>が気づく前に別の人物からの声があがる。
ヴァンもまさかと思っていた人物だった。
「アシュタル、ルーディ・・・あれは水竜じゃないわ!!」
「なっ、様!!」
「魔力の波動がぜんぜん違う!!あれは別の・・・確か・・・」
「・・・そうとも・・・この【ナーガ】は僕の召喚獣さ」
まさか正体がにばれるとは思っていなかったのか焦りの色がヴァンには表れていた。
せっかくの余興に水を差した<大河の子ら>をナーガを使って黙らせた。
おそらく激流の原因は水竜がナーガと戦っていたことのようだ。
「そのとおりだよ・・・この余興のために下準備が大変だったから邪魔をしないでほしかったね・・・
・・・様に言われたことはまぁ、許してあげるけど」
「・・・もともとの原因は私だと思うんだけど」
だが、ルーディの怒りは収まらない。
ただ自分がもっている<呼び声の書>のためにいろいろな人の犠牲が付きまとう。
ルーディにとっては耐えられない事実だった。
だが、そんな怒りをヴァンはただ、自分の美意識のために平然と言い放つ。
「わからないかな?僕の美学が・・・そのときのシチュエーションが僕には大切なんだ
手出しできない状況に相手を追い込んでから圧勝的戦力の差でいたぶるのが最高なんだよ」
「!!」
は何かに気づくかのように水面に目を向ける。
・・・わずかな水泡がゴボゴボと湧き上がっている。
術を発動しようにもなかなか体が動かない。
それを察知してかアシュタルがの体を優しく抱きしめる。
「アシュタル・・・?」
「傷つきし者に救いの御手を・・・来たれ光の賢者よ聖母プラーマ・・・」
『様、大丈夫ですか・・・?』
「大丈夫だから・・・あの子をお願い」
『わかりました』
どうやら、がやりたかったことをアシュタルはわかっていたようで、
回復の召喚獣である聖母プラーマを呼び出してくれたようだ。
その間にルーディは呼び声の書を使ってヴァンを追い詰めようとする。
アイスルパインが俊足で惑わそうとするが、個体差でどうしても追い詰めることができない。
楽しそうに笑うヴァンはまたに微笑みかける。
「苦しいよね?・・・あの方の力が今僕についてるからきっと様も苦しんだよね?」
「・・・っ」
「そんなに怖いんだったら従っちゃったらいいのに・・・悪いようにはしないよ?君になら」
「ふざけないでっ!!慣れればこんな恐怖・・・」
「、お前は無理をしなくていい・・・いっただろう?・・・守ると」
体を少しだが震わせているをまた抱え込むように抱きしめる。
その安心感に恐怖がいっきに晴れていく。
だが、その光景を見せられるヴァンによっては不快でしかない。
そして反撃をしようと思ったヴァンに思いがけないことが起きる。
倒したと思っていた水竜がガーナに噛み付いたのだ。
どうやらアシュタルが召喚したプラーマの回復が間に合ったようだ。
それによっていっきに形勢が逆転した。
だが、やられてしまうガーナから一歩早く離れると待機させていた別の召喚獣を召喚しさる。
「フフ・・・せっかくの余興が台無しになってしまったね、また会おう!ルーディ!!」
あっけなく去っていくヴァンを尻目に水竜はルーディに向かい合う。
『<書>を継ぐ者よ、大河を守らんとする・・・その志、礼を言おう』
そういうとと大河に戻る。
その瞬間バロウズの流れが元に戻った。
だが、それを感知できるのは<大河の子ら>のみ。
これならのることができて大河を渡ることができる。
クレマンはそういうと舟をたくみに操っていくのだった。
目指すは・・・【呼び声の神殿】・・・。
#後書き#
はい、お疲れ様です。うち(にかっ)
絵が描きたい。文才がほしい。文章能力皆無。
・・・誰か私に何かスキルをください。
いやーサモンナイト1のDSがでるからそれまでに完結させたいのに、無理だな(笑)
まぁ、無色との関係をちまちまいろいろかきたいんだよー。
ヴァンがストーカーもどきだったり(ひどい)
歌を聞きながらはさすがに無理だなー。
そして歌いながらも(・・・)
がんばっていこう!!