ルーディが気がつき、パトの策略が終わったところで、図書館の鏡に何かが映る。
・・・呼び声の書に関する記述だ。
『お待たせしました、これが【呼び声の書】の極秘記録です』
パトが説明するために言葉を紡ぐ。
【呼び声の書】・・・【召喚王フロルド】が作り出した魔道具。
普通魔道具とは一種類の召喚対象を召喚する・・・特別な魔力を持った道具のこと・・・。
だが、【呼び声の書】は召喚王の全ての術を集めた魔道具。
「全てって・・・白紙だらけなんだよね」
「それは、ルーディの実力がフロルドに追いついていないだけよ、自信なくさないで?」
パトが言おうと思ったことを想定してか優しい言葉でルーディに返す。
おそらくパトのこと『実力が伴ってないからです』と真剣な顔で言うに決まってる。
ゴホンと咳払いをしてパトが続ける。
『書に記された全ての術を使えるのは召喚王本人か同等の召喚魔力を持つ術者だけです』
「そういえば、・・・君も呼び声の書を扱えると思ったけど?」
「・・・ええ・・・」
グロスのふとした言葉には返答するが言葉を濁している。
あまり聞かれたくないようだったようだ。
視線がいくつか向けられていたがは先を話すようにパトに訴えかけた。
だが、ルーディはふとした疑問があった。
「あれ?まてよ。じゃあ何でこいつのページは見えないんだ?」
『彼は【書】に記された召喚獣ではないのです』
「そんな・・・っ?どういうことだ?じいさんと俺は【書】を使って・・・っ」
「正確には、【呼び声の書】ではなくてそこに当てはまっている魔道具のことよ」
さっきまで最小限の発言しかしなかっただが
ここにきてここの人間が知りうることのない情報を語りだした。
「なんで・・・がそのことを知っているんだ?召喚された俺でさえ的確な回答はなかったが・・・」
「・・・」
『様の言ったとおり、彼は【呼び声の書】にある表紙・・・【古のメダリオン】です・・・彼女が知っている理由は・・・』
「パト、それについては私が教えるよ」
パトの言葉を覆い、ルーディの持つ【呼び声の書】を手にした。
すると、書が淡く光を放ち、先ほどまで見えなかったページが次々と現れたのだった。
さすがのアシュタルたちにもこれには驚きの色を隠せない。
「・・・グロス・・・アシュタル・・・変だと思わなかった?」
「・・・何がだ・・・」
「私の姿・・・変わってないでしょ?・・・人間・・・だったのに」
グロスとアシュタルはそういわれ始めてその疑問に気がついた。
アシュタルならわかるはず、だって年老いたフロルドの姿を見ているのだから。
【万色の戦い】では仲間として戦っていた・・・。
人間だったはず。なのに年をとっていない・・・。
「まぁ、それはメダリオンの秘密を話してからね
【古のメダリオン】、【呼び声の書】・・・
それを一体化させることで、様々な術を一つにまとめているの
だからアシュタルの召喚方法は【呼び声の書】を完成させる材料としてメダリオンを使った
アシュタルは本来メダリオンによって召喚されている存在なのよ」
一通り話し終えたところでルーディがメダリオンに手を添える。
だがそこでパトの制止させる声が響く。
『ダメですっ!!その二つは魔力で合成されてますから簡単にはずせるものではありません
逆に・・・もしはずれてしまえば大変なことになりますよ!』
「無理にはずそうとすれば暴発してしまう・・・だからそのためにも魔力の流れを封じて分解しないと意味がないのよ」
がそこまで話を終えると先ほどまで映していたものがまた別のものに変わる。
【古のメダリオン】・・・のようだが少し違う。
「メダリオンは4個の宝玉が埋め込まれていたの・・・」
『魔力を持つサモナイト石の中でも特に強い力がある石から作られた【封印の宝玉】』
「それによって魔力は内部に封じ込まれたの」
パトの言葉に合わせるかのようにの言葉はすらすらとでてくる。
図書館の管理者レベルの知識を持ち合わせていることに少なからずその場にいた人は驚いた。
『4異世界の魔力を象徴する4個の【封印の宝玉】はこの大陸で初めて召喚術が使われた場所に安置されています』
「・・・この大陸の中心・・・【呼び声の神殿】・・・よ」
すべての決着をつけるには【呼び声の神殿】・・・そこに終結は眠っているようだ・・・。
†後書き†
この回は説明だけで終わっちゃいましたー。
彼女がなぜそこまで物知りなのかは多分次?
知識が豊富なのは自分がこんな風になってしまった原因・・・解決を導き出すからです。
少しでも知ってないと【呼び声の書】については。
途中で少し人間ではないみたいな含みがありましたねー
・・・ふふっ(何)
2007/3/9